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データマネジメント
公開日:2019/02/07
こんにちは、K又です。前回は四谷界隈を例に住居表示の仕方についてまとめましたが、街区符号・住居番号ついてもう少し詳しくみてみたいと思います。
前回も取り上げました「街区方式による住居表示の実施基準」というのがあります。
鈴鹿市のサイトにありましたのでご参考までにこちらをご覧ください。
http://www.city.suzuka.lg.jp/kouhou/gyosei/plan/zyukyo/pdf/03.pdf
この基準によると、住居表示の仕方として最も基本的なのは、
(街区符号) (住居番号)
〇〇県〇〇市〇〇町 〇 番 〇 号
ということになります。
これをハイフンで略記すると
〇〇県〇〇市〇〇町〇-〇
と基準が定められてますが、これが住居表示化前の
(地番) (枝番)
〇〇県〇〇市〇〇町 〇番地 〇
を略記した場合と区別がつかなくなる、という問題があります。
ですから、できることなら「〇番〇号」と書いた方が間違いは減ります。住居表示化前の地番というのは3桁4桁の番号になることがよくあるので、そうした地番においては見分けがつきますが、未住居表示化地域にも1桁2桁の地番はありますので、そうなるとお手上げです。
また、住居表示化される際に丁目展開されるケースがあります。広く「〇〇町」とか「大字〇〇」と括られている地域(その中に小字が展開されていたりする)を適度な広さで丁目に分割(4・5丁目程度が目安)させるもので、もっともよくある住居表示化のケースと言えます。
この場合、「〇〇県〇〇市〇〇町〇〇」を「〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目」などに再編成した上で地番も街区符号と住居番号に編成し直します。すると、
(街区符号) (住居番号)
〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目 〇 番 〇 号
となる訳ですが、これをハイフンで略記すると
〇〇県〇〇市〇〇町〇-〇-〇
となります。丁目のハイフン略記については基準では特に触れられていませんが、多くの方が特に疑問も持たずに使われていると思います。しかしこれが厄介で、数字の部分が「〇-〇-〇」になっていると何となく都市部の丁目の地域かな、と思ってしまいますが必ずしもそうとは言い切れません。
「街区方式による住居表示の実施基準」には団地などの住居表示の仕方も示されており、それは
(街区符号) (住居番号)
〇〇県〇〇市〇〇町 〇 番 △-□号
となっており、「△」は棟番号で「□」は各戸の番号を指しています。そしてこれをハイフン表記にすると「〇〇県〇〇市〇〇町〇-△-□」となってしまい、まるで丁目展開地域のように見えてしまいます。また、一つの街区まるごと一つの建物だった場合、住居番号は不要となりますので、「〇〇県〇〇市〇〇町〇-△」は必ずしも「〇番△号」とは限らず「〇丁目△番」の可能性も考えられるのです。これは未住居表示化地域も同様で、地番はいわば地権者番号ですので、その土地が特に分割されずに枝番化されなければ「〇-△」が「〇丁目△番地」の可能性はありえます。
そこで、ハイフン略記に対しては、その町域が(1)丁目展開しているか、(2)住居表示化されているか、の情報を知っておく必要があります。丁目展開していても住居表示化されていない地域はありますので、「〇〇県〇〇市〇〇町1-1」が「1丁目1番地」なのか「1丁目1番」なのか「1番地1」なのか「1番1号」なのかはそれぞれで変わってくるのです。
弊社ではそうした情報が反映されたマスタを購入して利用していますので、概ね判別はつきます。それでも例外的なものは稀にありますが、基本的には正しい情報さえあれば対応できることになっています。
最後は完全に理屈っぽい話だけになってしましたが、ぶらり四谷住居表示の旅はこれにて終わりにします。長々とお付き合いいただきましてありがとうございました。