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浜松市の区が再編されます①(13の市町村から3つの区への道のり)

2007年4月に政令指定都市となり区制が敷かれた浜松市ですが、2024年1月にその区割りが再編成されます。これまでは中区、東区、西区、南区、北区、浜北区、天竜区の7区でしたが、これが中央区、浜名区、天竜区の3区にまとめられます。対応は以下のようになります。

・中央区・・・中区、東区、西区、南区、北区(三方原地区)
・浜北区・・・北区(三方原地区以外)、浜北区
・天竜区・・・天竜区(範囲変わらず)

2007年の7区に編成するにあたって、現在の浜松市の規模は2005年7月に12市町村を編入合併したことによって成り立っています。一口に編入合併と言っても元が13の市町村となるとそれなりの数と面積です。この合併によって浜松市は浜名湖の西部(湖西市)以外を取り囲み、北は天竜川上流の佐久間(ダム)湖までと静岡県西端のかなりの部分を占めることになりました。
旧市町村から区制までの流れを整理すると以下のようになります。

・旧浜松市(中心部)・中区 →中央区
・旧浜松市(東部)・・東区 →中央区
・旧浜松市(西部)・・西区 →中央区
・浜名郡舞阪町・・・・西区 →中央区
・浜名郡雄踏町・・・・西区 →中央区
・旧浜松市(南部)・・南区 →中央区
・浜名郡可美村・・・・南区 →中央区
・旧浜松市(北部)・・北区 →中央区(三方原地区)
・旧浜松市(北部)・・北区 →浜名区(三方原地区以外)
・引佐郡細江町・・・・北区 →浜名区
・引佐郡引佐町・・・・北区 →浜名区
・引佐郡三ケ日町・・・北区 →浜名区
・浜北市・・・・・・・浜北区→浜名区
・天竜市・・・・・・・天竜区→天竜区
・周智郡春野町・・・・天竜区→天竜区
・磐田郡龍山村・・・・天竜区→天竜区
・磐田郡佐久間町・・・天竜区→天竜区
・磐田郡水窪町・・・・天竜区→天竜区

2007年の区割りは旧浜松市とその周辺町村を中・東・西・南・北に分け、浜北市を浜北区、天竜市以北を天竜区、ということでした。
これが2024年からは中・東・西・南区と北区の三方原地区を中央区にまとめ、北区(三方原地区以外)と浜北区を浜名区、天竜区はそのまま、という編成になります。旧浜松市とその周辺、旧浜北市と浜名湖北岸地域、旧天竜市とその以北に分けられている、とイメージすれば大体合っているのではないでしょうか。

今回区が分かれる旧浜松市北部の「三方原(みかたはら)地区」ですが、この場合の「地区」とは地域自治区の管轄範囲を踏まえたものと思われます。制度としては新しい(2005年)ですが、地域社会に根ざした範囲で地域指定しているはずです。同地区は、初生町、三方原町、東三方町、豊岡町、三幸町、大原町、根洗町がそれにあたり、今回中央区に編入される地域も具体的にはこれらの町域が指定されています。
「三方原」とは、学校の地理の授業では「三方原台地」、歴史の授業では「三方ヶ原の戦い」で聞く、あの「三方原」のことです。地図上で眺めるとこの地区は北区の南端にあり、南に隣接する区の間へ逆三角形(元は扇状地が隆起してできた台地)の楔が打ち込まれたようになっており、切り離すにはちょうど収まりがよい形状と位置取りになっています。

区の再編成の概要は上記のとおりですが、浜松市の何かしらのデータを持っている場合、この変更によってどのような影響があり、どのような対策が必要なのか、次回以降探っていきたいと思います。
つづく

【参考】行政区の再編について(浜松市)
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/kikaku/kuseido/index.html